ガウディ学研究所のミッション

1、ガウディ研究の基礎となる資料のアーカイブズ
2、ガウディ研究を端緒として、これからの建築を考える
3、ガウディ研究者のプラットフォーム

1、ガウディ研究の基礎となる資料のアーカイブズ

研究の質は資料の質に比例するといえます。どのような資料を用いて、いかに新しい知見を獲得できるかです。ガウディは1926年に亡くなりました。その後、多くの研究者がガウディについて様々に論じています。日本人では、入江正之、鳥居徳敏、田中裕也らが学位取得者の研究者であり、松倉保夫などは物理学者でありながらガウディ研究に勤しんだ研究者もいます。バルセロナのカテドラ・ガウディ(La Real Cátedra Gaudí)にはJ・F・ラフォルス、J・B・バセゴダらが収集したガウディ資料がアーカイブズされており、現在はJ・J・ラフエルタ教授に引き継がれています。しかし、日本ではそのような研究機関がありません。日本におけるガウディ研究は、それぞれの研究者が所属する大学の研究室が母体となり、各々が資料を保管しているのが現状です。

私は早稲田大学にてガウディの研究を開始しました。日本の建築界では、今井兼次を嚆矢として早稲田大学の専門分野として認知されています。当時早稲田で活動していたときは気付きませんでしたが、その看板は意外と不自由なことに気付きました。現在は早稲田を離れ東京工芸大学で活動しています。そこで気付いたのは、研究が学閥に束縛されているのはおかしいと考えました。もちろん、ノーベル賞や特許が絡む工学・理学・医学のなどの分野は、所属が重要であると理解していますが、建築意匠や建築論のような分野で、閉じずに他分野と横断的に知見を重層させていく学問分野にとっては、誰もがアクセスが可能な研究資料プラットフォームを作りたいと考えました。それがガウディ学研究所の始まりです。